五角形のデザインは陰陽道の五芒星が由来
お守りコレクションblog
第196回目は岐阜県岐阜市にある
溝旗神社の「御守り(五角形)」です。
初穂料1500円(授与時)。
五角形の中に
たくさんのカラフルな星が散りばめられたお守り。
ポップでかわいい印象です!
溝旗神社のHPによると
五角形には意味があります。
五角形は万物を形成する5つの要素(木・火・土・金・水)を表し、
すべての要素を頂点に持つ完全な形。
邪気の入り込む隙間がなく、
成功へと導くとされています。
つまりこの五角形は
陰陽道における五芒星であり、
その考えは
陰陽道とも深くつながる五行説を基にしております。
五行説とは五行思想ともいい、
自然界のものは「木・火・土・金・水」の5つの要素に分類でき、
これらは相互に助け合ったり、抑制し合ったりすることで
バランスを保っているという考え方。
助ける関係を相生(そうせい)、抑制する関係を相克(そうこく)といいます。
相生
木が燃えて火がおき、火からできる灰が土を肥やし、
土から鉱物(金)が生まれ、鉱脈から水が湧き出て、水は木を育てる。
相克
木は土の養分を吸収し、土は水をせき止め、
水は火を消し、火は金(金属)を溶かし、金は木を切る。
お守りの中に
これだけたくさんの五角形があると
自分はいったい何回成功するのだろうと
ワクワクしていきますね!
星のカラフルさを活かすために神社名の色みはあえて控えめに
裏面です。
青、紫、金、黒、蛍光グリーン、蛍光ピンク(赤に見えますが)
などが主張しながらも相互作用をしあって、
まるでパーティのような華やかさ。
五角形のお守りの真ん中には
銀色で「溝旗神社」と書いてあります。
やや抑えた色みを採用することで
カラフルな星の遊び心を損なわせないという
配慮に感銘を受けます。
きっと作られた方は神社名の色みをどうしようか、
けっこう迷われたのではないでしょうか。
厚紙を広げると、お守り完成までのプロセスを知ることができる
今回の「御守り(五角形)」は
包み紙に納められて授与されており、
取るとこうなっています。↓
紐がクシャっと丸まらないように
厚紙にぶら下がるように入っています。
蛍光グリーンがかなり目立っていますね!
肉眼で見ると
青、紫、蛍光ピンクもけっこう頑張っているんですけどね。
厚紙は二つ折りになっていて
中面には
溝端神社で扱うお守りの完成までのプロセスが
イラストともに書かれています。↓
HPにも載っていますので
ぜひご確認ください。↓
こういったものを読むと
いかに神事を大切にし、
お守りに強いこだわりを
持っているのかが分かります。
本当に素晴らしいです!
溝旗神社とは以下のようなところです。
平安神宮や明治神宮などを手掛けた伊東忠太による設計
名鉄岐阜駅から北東方向へ歩いていくと、
約5分ほどで溝旗公園に到着します。
ずっと奥へと進んでいけば溝旗神社へ到着します。↓
社号標に味わい深さを感じますね。↓
二の鳥居をくぐって
正面に見える拝殿へと進みます。↓
拝殿です。↓
ご祭神は素戔嗚尊と天照大神。
言い伝えによると、
現在の岐阜県に位置する地域で
587年(用明天皇2年)に悪疫が流行し、
人々は素戔嗚尊に祈りを捧げたそうです。
すると
流行り病は収まり、平和が戻りました。
それをきっかけに
社殿が創建されたのが溝旗神社の始まりといわれています。
現在の神社名は
鎮座地の溝旗という地名を取って
明治時代につけられました。
昭和15年、伊東忠太の設計により
本殿をはじめ境内全域を造営。
しかし1945年(昭和20年)に岐阜空襲の被害を受け、
手水舎と神楽殿(現在の社務所の一部)を残して
焼失してしまいます。
このときご神体は神職によって難を逃れました。
設計図も無事だったため
1960年(昭和35年)に本殿が再建築されたそうです。
伊東忠太(1867年~1954年)
日本建築を本格的に見直した建築史家、建築家。
法隆寺が日本最古の寺院建築であることを学問的に示し、
日本建築史を創始した人物でもあります。
1943年に建築界では初めて文化勲章を受章しました。
主な設計建造物
平安神宮、明治神宮、橿原神宮、弥彦神社、築地本願寺、靖國神社遊就館と神門、岐阜公園三重の塔、溝旗神社など
上記の情報を知った上で
もう一度溝端神社を眺めてみますと
実に趣きのある建物ですね。↓
まるで高級品のようなお守りの展示
溝端神社はお守りにこだわりを持っていると
先述しましたが、
こちらを見れば納得できるはず。↓
社務所の外側に設置されたショーケースに
お守りがていねいに飾られています。
今回紹介している「御守り(五角形)」(1500円)
もしっかりあります。↓
まるで高級腕時計のように置かれています。
全4種類あります。
みなさんはどれがお好みでしょうか?
「御守り(短冊形)」(1500円)です。↓
全6種類。
まるで高級ブランドのカードケースのようです。
お月夜参り限定の「満守」(2000円)です。↓
満月の月の光を浴びた15層の
特別な美濃手漉(す)き和紙のお札が封入された、
万願満願守護のお守りです。
月が満月に向かって満ちるように「成長」「引き寄せ」「吸収」
などの力が高まり願いが満ちていき、
月が新月に向かって欠けるように「災い」「邪魔なもの」を
浄化して消し去るご利益があります。
※お月夜参りは毎月旧暦の15日に行われる溝端神社の習慣です。
運気上昇御守(800円)です。↓
こちらは境内社、肇國(ちょうこく)神社のお守りとなります。
ご祭神は
天目一箇神(あめのまひとつのかみ)
天照大神
飛行兵の英霊
天目一箇神は日本神話に登場する製鉄・鍛冶の神。
岩戸開きの際に刀や斧、鉄鐸を作ったと語られています。
肇國神社は1944年(昭和19年)11月13日に
岐阜陸軍航空整備学校第二教育隊内
(現存する飛行場で最も古い歴史をもつ現航空自衛隊岐阜基地内)
に創建された神社で、
航空技術を学ぶ学校生の守り神として祀られました。
神社名は当時の陸軍中将、
賀陽宮恒憲(かやのみやつねのり)王殿下よると記されています。
終戦を迎え、学校地がアメリカ軍に接収されるにあたり
神社が破壊されることをを危惧した児島義徳中佐が
ご神体や鳥居などを溝旗神社境内に遷し、
その後、同学校卒業生(少年飛行兵)たちの御霊を合祀して
現在に至っています。
そのような歴史から
運気上昇御守には
絶対安全、絶対に落ちない、
飛行機が天に昇るように運気が
ますます上昇するご利益があるとされています。
ちなみに肇國神社はこちらになります。↓
肇國神社には白山神社、秋葉神社も合祀されています。↓
わたくしみたいなお守り好きには
たまらない溝旗神社。
実はHPも素敵なんですよ!
見たことない方はぜひアクセスしてほしいと思います。
今度お邪魔するなら
お月夜参りのときに合わせて
「満守」をいただきたいですね!
住所:岐阜県岐阜市溝旗町3-1
アクセス:名鉄岐阜駅から徒歩5分、JR岐阜駅から徒歩7分
https://mizohatajinja.com/
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