春色でデザインされた軽やかなお守り
お守りコレクションblog
第214回目は奈良県吉野郡天川村にある
天河大辨財天社の諸芸上達守です。
初穂料800円(授与時)。
授与所でお守りを選んでいた際
色数の揃った「芸能御守」とは違い
主張はしないのに凛としている諸芸上達守に
目と心が奪われました。
○○を極めたい! という貫く想いがある方は
芸能御守を手にしたいところですが
わたくしのように広く浅く多趣味なタイプには
ピッタリではないかと拝受に至りました。
水色とピンクと白色のパステルな色合いでありながら
金の文字や花や扇の刺繍が華やかです。
裏面です。
さらに黄緑色が加わり、季節でいえば軽やかな春のイメージです。
天河神社の文字上部にある3つの金輪は
神代の神宝、五十鈴(いすず)がモチーフ。
いくむすび
たるむすび
たまずめむすび
という三つの魂の状態(みむすびの精神)をあらわしています。
天河大辨財天社とは以下のようなところです。
交通機関でたどり着くには入念な計画を
天河さんは
(地元の方はこのようにお呼びになっているので、
今回は親しみを込めて以下“天河さん”で統一)
芸能人もお忍びで参拝するという数々の逸話があるようです。
また縁が無いと辿り着けないことでも有名な神社です。
わたくしも参拝してみたい一心で入念な下調べを行いました。
もちろん車やタクシーが使えれば問題ないのでしょうが
それらを利用しないことにこだわって神社参拝をしていますので
とても遠い遠い場所に感じました。
奈良市内に前泊し、早朝の近鉄奈良で橿原神宮前~下市口へ。
そこからバスに乗り換えて、揺られること約1時間。
ちなみにバスは8時台、13時台、17時台の
一日3本しかありません(参拝時)。
わたくしと同じく公共交通機関を利用する際は
希望のルートをしっかり検索してからお出かけくださいね。
バス停を降りたら、すぐ目の前!↓
思っていたよりスムーズに到着できて感激もましましです。
最初に鎮魂殿(禊殿)で身を清めるのがセオリー
すぐに鳥居をくぐりたいところですが、
素通りします。
はやる気持ちを抑え、
まずはここから徒歩10分程先にある鎮魂殿(祓殿)へ向かいます。
バス停のあった道から少し反れて
川沿いの車道をてくてく歩いていきます。
この道で合っているのか? と不安になるような
地元の方がしか利用しないような道が続きます。
カーブを曲がるとお社が見えてきました!
鎮魂殿に到着です。↓
御祭神は
天之常立大神(あめのとこたちのおおかみ)
国之常立神(くにのとこたちのかみ)
宇賀御魂大神(うかのみたまのおおかみ)
経津主大神(ふつぬしのおおかみ)
天之安河大社大神(天河大辨財天大神)
百柱御神霊をお祀りしています。
青空に朱色の拝殿がまぶしく
背後には高倉山がそびえ、緑豊かです。↓
拝殿の後方には3つの球体が。↓
上空から見れば、五十鈴型に配置されているようです。
鎮魂殿の地面には直径5センチを超える
丸くて大きな玉砂利が敷きつめられています。↓
しばらくの間、自分以外の参拝者は訪れず
歩くたびに石と石の当たる良い音が境内全体に響きます。
パワースポット巡りをしている方々のブログなどを拝見しますと
本殿よりも祓殿の方が好き、エネルギーを感じる
というコメントを多々見かけます。
確かに雑念が一切漂わない清閑な空間でした。
ここから歩いて2分ほどの駐車場から見える
六角岩も見逃せません。↓
六角岩に向かって願掛けすると
想いが反射して叶いやすいとのこと(諸説あり)。
とても展望の良い場所なので
深呼吸して体いっぱいに新鮮な空気を取り込んでみました。
10分も歩くのはちょっと、という方は
駐車場もありますので車で行くことも可能です。
ただし、細いくねくね道を通りますので
安全運転にてお願いします!
いよいよ憧れの天河さんへ最初の一歩!
心身を清めたところで、本殿へと戻ります。↓
扁額には大辨財天と書かれています。
弁ではなく、少し難しい辨という字が使われています。
この字は液体などの流れを調節するという意味を持ちます。
天河さんは水の神様を祀られていることでも有名ですので
この文字にはそんな意味合いが込められているのかもしれません。
鳥居をくぐり↓
手水舎で手口を清めます。↓
持参した水晶のたぐいを水をかけて清めている方もいました。
強い祓いのパワーがあるのでしょうか。
綺麗な水が下を流れる太鼓橋を渡ると↓
二の鳥居があります。↓
目の前の階段を見上げた先に
拝殿が見えてきました。
厳かな気持ちで一段一段登っていきます。↓
拝殿は目前、いよいよです。↓
まずは入り口を入ると
右手に神楽殿が。↓
床が鏡のように磨き上げられています。
舞踊や結婚式などが執り行われるそうです。
拝殿と同じ空間にあるというのは珍しいですね。
神楽殿と向かい合うように
拝殿があります。↓
※正面からの撮影はNGです。
御祭神は
市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)
熊野坐大神(くまのにますかみ)
吉野坐大神(よしのいますおおかみ)
南朝四代天皇の御霊
神代天之御中主神より百柱の神
市杵島姫命は辨財天様としても信仰されてますね。
それでは感激を胸に
まずはご挨拶の参拝です。
頭上にはお守りにも刺繍されていた五十鈴。↓
ぐるぐると回すように五十鈴を鳴らします。。。
と、あれれ? 上手く鈴が鳴りません。
力を込めても、回転速度を速めても
コロ~ン、カラ~ン・・・
五十鈴を美しく奏でることができず内心ショックでしたが
気持ちを整え、心を込めて手を合わせました。
三つの天石は境内のどこにある?
拝殿を突っ切るように歩き、
抜けると左手に下り階段があります。
降りた広場に役行者堂。↓
天河神社にゆかりのある役行者様をお祀りしています。
その左に鎮座する大きな岩が
境内に三つある天石の一つです。↓
では残る二石はどこに?
一つは二の鳥居のすぐ右手にありました。↓
もう一つは階段の中頃、
左手に五社殿がある場所にあります。↓
名称の通り
天から降ってきた石なのだそうです。
おおお! 宇宙からの猛烈なパワーが!
……という感覚は無かったのですが
しいていえば
五社殿の天石は何となく他石とは異なる印象を受けました。
感じ方には個人差があると思いますので
現地にてその波動を確かめてみてください。
ここでちょっと一休み、唯一のカフェで舌鼓
天川さんはなかなか奥深い場所に鎮座しておられますので
徒歩圏内でお食事をするお店も少ないです。
そんな中
神社に隣接するorganic cafe nayaは
まるでオアシスのような存在です。
わらび餅&葛餅のドリンクセットを頂きました。↓
季節によって違うかもしれませんが
神社の道向かいにあるお座敷スペースも
同じorganic cafe nayaさんのメニューで
カフェができるようです。↓
天川村へ宿泊し、7時30分からの朝拝に参加
参拝にあがった日は夕方のバスに乗車し、川合で下車。
弥仙館へ宿泊です。↓
お食事も美味しく、川沿いを望めるお部屋で
ぐっすりと眠ることができました。
快適を提供してくれた弥仙館のHPはこちらです。↓
こちらの宿をおススメする一番の理由は
事前にお願いすれば天河さんの朝拝へ
送迎をお願いできるということです。
わたくしも朝7時にロビーに集合し
徒歩なら1時間近くかかる距離を(もちろんバスはない)
車でビューンと10分ほどで到着です。
ありがたい!
朝拝の詳しい内容は口外しない方がいいと
訊きましたので割愛しますが、
天河大辨財天社HP内の参拝ページ覧に
大まかな流れが記載されています。↓
宮司が執り行う「大祓詞」の奏上、
所作の一つ一つを心に刻ませて頂きました。
7時30分から約30分の祭事です。
こちらを体験できたことは魂にとって
大きな歓びとなったのはいうまでもありません。
帰りの車の中、運転する宿の主人に
五十鈴をうまく鳴らせなかったことについて
「もしかして、歓迎されてないって意味でしょうか」
と尋ねたところ、笑いながら
「関係ないです、あれを鳴らすにはただコツがあるんです。
大丈夫、天河さんは分け隔てなく歓迎してくれてますよ」
そう仰ってくれました。なんだかホッとしました。
人生転換を心底求める気持ちが奇跡を起こす
天河大辨財天社へ参拝してから人生が変わった
とても良いことがあった、アイデアが降ってきた、などなど
運勢が好転した方がたくさんいらっしゃると聞いたことがあります。
わたくしが参拝した日もヒーラーさん(?)かと思われる女性とともに
同年配の女性十数人の団体が訪れていました。
波動とかエネルギーとか目に見えないけれど、
人の本能的な部分で感じる何かがあるから
それを求める人たちが集まるんだろうなと思いました。
参拝を通してひとつ、感じたことがあります。
天河さんは水の神様
過去を洗い流したい、本当に人生をリセットしたい、
再出発するんだ、ゼロスタートから始めよう、
そんな思い切りのよさや踏ん切りのついた人には
ものすごいパワーを送ってくれるんじゃないかと。
もしこの先の人生で
そんな機会が訪れたなら
わたくしは間違いなく天河さんへ再訪するでしょう。
天河大辨財天社初参拝が目的の天川村訪問でしたが
美しい大自然や、そこで暮らす人たちの大地のような大らかさが
何とも胸に染みて忘れられない旅となりました。
どうか天川村の美しさ全てが永劫でありますように。
住所:奈良県吉野郡天川村坪内107
アクセス:近鉄吉野線「下市口駅」にて下車し、
奈良交通バス 中庵住(なかいおずみ)行に乗車。
バス停「天河大弁財天社」にて下車して、徒歩すぐ
https://www.tenkawa-jinja.or.jp/
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