【普天満山 神宮寺のはにんす守り】羽衣天女の豊かな優雅さを纏う

沖縄
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普天間の地に息づく、羽衣伝説のロマンをその手に

お守りコレクションblog
第282回目は沖縄県宜野湾市普天間にある
普天満山 神宮寺はにんす守りです。
初穂料800円(授与時)。

布地は豊かさを象徴する黄金色。
優雅なお姿で舞う2体の羽衣天女が描かれています。

はるか昔、宜野湾市森川公園の泉にて
天女が水浴びをした伝説をモチーフに作られたお守りです。

ものすごく簡略してストーリーを説明しますと……。
村の男が、水浴びしていた天女の羽衣を隠してしまい
天に戻れなくなったところを、自分の家に招き入れ
一男一女の子供をもうけます。
のちに男の子は浦添按司から
中山王察度となったそうです。

浦添(うらそえ)
現在の浦添市。古くは琉球王国の首都として、政治や文化の中心地

按司(あじ)
琉球王国時代における、王族に次ぐ高い身分を表す称号

中山王察度(ちゅうざんおうさっと)
琉球王国が誕生する前の三山(さんざん)時代に
大活躍した国王で、実在する人物

以上のような伝承から
天女は 出世 繁盛 諸芸上達 の象徴となり
はにんす守りにも同じご利益があるということです。

それにしてもいくら伝承とはいえ、
今の時代だったら村の男の行為は立派な犯罪ですよね。。

裏面です。

黄金色の雲に水色と黄緑の流れる雲がデザインされ
羽衣をまとって空を飛ぶ天女が左下に描かれています。

ところで
はにんす御守のはにんすとは?
沖縄(宜野湾市)の方言で羽衣を意味します。

地元で人気の商業施設はにんす宜野湾
地域PRキャラクター琉聖天女ハニンをはじめ
宜野湾市の住民にとってはにんす
生活に溶け込んだ言葉になっています。

普天満山 神宮寺とは以下のようなところです。

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なぜここに? 普天間宮の隣に佇む清閑なお寺

神宮寺を訪れたきっかけは普天間宮への参拝でした。↓

右側は普天間宮、真ん中は社務所。
では左側に隣接する建物は??
「普天間宮の一部なのかも」と思い、行ってみると……。

青空に映える美しい琉球赤瓦の山門。
左右の赤い幟(のぼり)には
南無観世音菩薩と書かれており、どうやらお寺のようです。↓

普天満山と刻まれた扁額が掲げられています。↓

中へと進みますと
立派なお堂が正面に。↓

この地には琉球王朝時代から
地元の人々が大切に守ってきた洞窟の
御嶽(うたき)がありました。

その信仰の深さに心を動かされた
琉球国王・尚泰久(しょうたいきゅう)の命によって
1459年お寺と神社を同時に建立。
これが、現在の普天満宮普天満山神宮寺の始まりとなったそうです。

創建以来、隣接する普天満宮と一緒に祀られていましたが
1879年琉球処分に伴う神仏分離政策により
境内に境界線が設けられて分離され
それぞれ独立した神社とお寺として現在に至っています。

琉球処分(りゅうきゅうしょぶん)
明治政府が軍や警察を送り込み首里城を明け渡させて琉球王国を完全に廃止させた出来事

※神仏分離政策(しんぶつぶんりせいさく)
明治政府が神社とお寺を明確に区別し、強制的に分けた政策

太平洋戦争の沖縄戦の際、
堂宇(どうう)はことごとく戦災により失われてしまいました。
その後ハワイや南米の県人会を中心に復興資金が届けられ
1953年に再建されましたが、老朽化により
1997年に一新、現在の本堂となりました。↓

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授与品はすべて厄払い祈願済み! ご縁を結ぶお守り処

では本堂へ。
宗派は東寺 真言宗。
御本尊である聖観世音菩薩は本堂内に祀られています。↓

安置されている聖観世音菩薩像
沖縄平和祈念像を手がけた芸術家
山田真山氏によるもの。
普天間の地は、山田画伯が晩年を過ごした場所でもあるのです。

毎年10月に開催される観音祭では
秘仏の聖観世音菩薩の御開帳が行われ
多くの人が訪れるそうです。

目の前にはバラエティ豊かな授与品が
ずらりとキレイに並べられています。↓

お賽銭の前に特別奉納線香を供えましょう。↓

帯紙は6色あり
(お正月限定 金):商売繁盛 ・ 仕事・ 財運
健康長寿 ・ 病気平癒
良縁成就 ・ 家庭円満
学業成就 ・ 合格祈願
先祖供養
厄除け ・ 開運

を選ぶことができます。
いつもなら迷わず黄色(金)を選んでましたが
沖縄に滞在していると
どうしても戦争で失われた命を想わずにはいられず
供養の黒を選びました。

他には
おみくじや護摩木↓

写経セット、お香、御朱印長↓

など、干支のキーホルダーやお守りがズラリ! ↓

沖縄では、自身の生まれた干支の年を
迎えることをトゥシビーと呼び、
お祝いや厄払いをする風習があります。
干支にまつわる意味合いを重んじる文化は
本土よりも強く根付いているそうです。

わたくしが拝受したはにんす守り。↓

華やかさが抜きんでていて
一目で気に入ってしまいました。

本堂の左側にお会計窓口があります。
御朱印の受付もこちらです。↓

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縁起の良い樹木が境内の空気を澄み渡らせている

戦前、フクギの木は4本生えており
四脚門(しきゃくもん)として参拝者を迎えていました。

戦争で堂宇はことごとく失われてしまいましたが
境内のフクギは3本だけ奇跡的に残りました。↓

今は3本が太く強く成長し
訪れる人たちを見守ってくれています。

フクギは漢字で福を呼ぶ木(福木)と書くことから、
幸福の象徴とされています。↓

英語でもHappiness tree(ハピネスツリー)と呼ばれ
縁起の良い木として親しまれています。

手入れの行き届いた盆栽のような琉球黒檀(リュウキュウコクタン)。↓

手入れをする人が心を込め
育てられてきた風格を感じます。

黒檀は非常に密度が高く、水に沈むほど重くて頑丈。
その簡単には折れない硬さから
揺るぎない信念
強い意志
という意味が込められています。

境内にはどなたでも利用できるベンチが設置されているので
のんびりこれらの木々を眺めることができます。↓

奥に見えるのが鐘楼堂です。
大晦日の夜には22:30~より
(要予約・無料)にて鐘突きが行われるそうです。

真冬の時期の訪問にもかかわらず
さすが暖かい沖縄、本土では初秋の頃に見られる
萩の花が美しく咲いていました。↓

偶然訪れた普天満山 神宮寺。

美しく整った境内は
訪れた人にとって憩いの場となっています。
ですが歴史を辿ると、明治政府による神仏分離、
戦火による建造物の消失など
胸詰まる過去があることを知りました。

今ある平和や平穏は当たり前ではない。
幸せは繊細なものであることを忘れず
今という瞬間の大切にしようと
神宮寺の美しい境内の中で思ったのでした。

住所:沖縄県宜野湾市普天間1-27-11
アクセス:普天間バス停より徒歩約5分

東寺真言宗 普天満山神宮寺
500年以上にわたる歴史と、さらに古くから御嶽として信仰されてきた場所。私たちはその伝統を守りつつ、さらに多くの方にとって親しみの場となるよう「お寺を身近に」を主題とした祭事を主催し、LGBTフレンドリー寺として、同性カップルの挙式や納骨も…
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