堪忍袋、堪忍袋、堪忍袋……。怒りたくなったら唱えよう
第94回目は長野県長野市にある
善光寺大本願の御守 堪忍袋です。
お守り代700円(授与時)。

自らを戒める(自戒)お守りは
お寺だからこそかと思います。
おこり虫
堪忍袋に閉じ込めて
今日一日を笑顔で過ごす。
そんな風に生活することを
心がけてはいながらも
ちょっとしたことで
ムッとしてしまう日々に
自分の弱さを感じてしまいます。
そのようなときこそ
この御守 堪忍袋を見て
平常心を取り戻して
笑顔に切り替えたいものです。
お守りのカラーは群青色。
そこに金色で大胆に堪忍袋と書かれています。
デザインは文字だけの
シンプルなものですが、
文字が大きいので
インパクトは絶大!
そもそも
堪忍袋という言葉自体に
インパクトがありますし、
漢字の骨格も
際立つものですから、
小手先入らずで、
非常に迫力のあるものに
なっているのではないでしょうか。
堪忍袋という言葉をお守りにするという
機転の利いた思考に
善光寺大本願の粋を感じます。
裏面にはお守りの扱いについて記載されている
裏面です。

本来なら、
お守り自身の裏面を見せたいところですが、
袋を開けると、
ビリっと破けてしまいそうな
タイプのものなので
ご勘弁いただければと思います。
裏面には
善光寺大本願からのメッセージが
書かれています。
一年経過したら堪忍袋の緒が切れる前、
当山におもちください。
厳粛に供養の上、お焚き上げします。
※注意 紐が首に巻き付く場合がありますのでご注意ください。
お守りの扱い方が書かれていて
親切だなと感じます。
善光寺大本願は642年の創建当初からの尼寺。
”ならでは”の優しさや気配りを感じます。
ちなみに
皇極天皇の命により、
蘇我馬子の娘である尊光上人によって開かれた、
1400年の歴史を持つ尼僧寺院が
善光寺大本願です。
善光寺大本願のお守り紹介はこちら
「御守 堪忍袋」は色違いの赤もあります。
善光寺大本願とは以下のようなところです。
「精悍」から「ほんわか」まで様々なお地蔵さんがおられるお寺
善光寺仁王門までは行かず、
そのすぐ手前、
長野駅方面を背にして左手に
善光寺大本願はあります。
ここには善光寺大本願上人(お寺のトップ)が
住まわれています。
善光寺の住職は善光寺近辺にある善光寺大勧進の「貫主(かんす)」と
善光寺大本願の「上人(しょうにん)」の両名が務めています。
正面はこのような感じです。
唐門です。↓

大本願と書かれた扁額が
キラキラ輝いています。
門を入ると
正面には本誓殿。↓

1996年(平成8年)11月に
総桧造りの本堂として再建されました。
ご本尊は善光寺一光三尊阿弥陀如来。
加えて、善導大師像、法然上人像、
本田三卿像、歴代上人の位牌などが
安置されています。
本殿の左には
善光寺の本堂におられる
びんずる(賓頭廬)尊者のような像がありました。
なんという像なのかは不明です。↓

いろいろなところを撫でられすぎて
全体がツルツルしていました。
ちなみに
びんずる様とは
お釈迦様の弟子である十六羅漢の一人で、
神通力(修行者が得られる超能力に似た力)の
強い方だったといわれています。
善光寺大本願にはお地蔵様がたくさん。
やすらぎ地蔵尊です。↓

水子地蔵尊。↓

ひとにぎり地蔵尊。↓

お守りとしてあるお地蔵様を
像化したものとなります。
お守り紹介ページにも載っています。
善光寺大本願は学業成就でも有名で、
それを司るのが文殊堂です。↓

1989年(平成元年11月)落慶。
智恵を司る文殊菩薩と
人々の幸せを願う普賢菩薩が祀られています。
堂の軒下にはたくさんの石があり、
入学試験や資格試験の
合格祈願がたくさん書かれています。↓

善光寺大本願において
隠れ見どころポイントとなっているのが
明照殿ではないでしょうか。↓

明照殿の中にある
善光寺如来奉還像は
仏像単体ではなく、
あるシーンを描いたもの。
大きくて迫力があると同時に
服や表情の質感が秀逸です。↓

月形那比古さん作。
この像は
本田善光が善光寺如来を背負って
我が家に帰る姿を表現。
ストーリーは以下のとおり。↓

字が小さくて読みづらいかもしれませんが、
一読してください。
知識が身についた気持ちになりますよ!
ほかにも
展示物がたくさんあり、
楽しむことができます。
観光客にとっては
善光寺の”ついで”的な位置づけ
かもしれませんが、
行ってみると素晴らしいところです。
お守りもひと工夫あって
ユニークです!
ぜひお出かけしてみてください!
善光寺大本願は
善光寺、善光寺大勧進とセットで参拝を!


住所:長野県長野市元善町500
アクセス:JR長野駅善光寺口よりバスに乗車。「善光寺大門」で下車してすぐ。
https://daihongan.or.jp/
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