【東口本宮冨士浅間神社の六根清浄御守】欲望を浄化し穢れを消す

静岡
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天高くそびえる富士山を美しくも爽やかに描く

第124回目は静岡県駿東(すんとう)郡にある
東口本宮冨士浅間神社の「六根清浄(ろっこんしょうじょう)」お守りです。
初穂料800円(授与時)。
※東口本宮冨士浅間神社は
「富士」ではなく「士」となります。
※地元の方からは須走浅間神社として尊崇されています。

雲よりも空高くそびえる富士山、
桜を表現した社紋、
「六根清浄」の文字。
その3つが重なり合うように
描かれたデザイン。

富士山のアウトラインは
薄い青と金色の二重線。
社紋は薄い青。
文字は金色。
その下に描かれた雲は
底の部分が薄い青で
上に向かうにつれて白くなるグラデーション。

富士山の左右には
座布団のような雲に
球体が乗っている
絵柄が見えます。
これは何でしょうか?

左側の球体が
満ち欠けの様子にも見えることから
月を表現しているのだろうかと推測します。
となると
右側は太陽ということになりますね。
色使いから見ても
そのように感じます。

爽やかであり、美しくもあり、
そして神聖な雰囲気のお守り
ではないでしょうか。

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六根とは眼根・耳根・鼻根・舌根・身根・意根の意味

裏面です。

富士山東口
本宮冨士浅間神社
中宮古御嶽神社
とあります。

中宮古御嶽神社とは
東口(須走口)登山道から登り、
須走5合目に鎮座している神社です。
かつての登山者や富士講信者は、
東口本宮冨士浅間神社を参拝したのち、
古御岳神社で登山の安全を祈願し、
下りてきては登山の無事を感謝した
ということであります。

さて今回のお守りに関しまして。
そもそも
「六根清浄」とはどういう意味でしょうか?

「六根清浄」とは人間に備わっている
六根を清らかにするという意味です。

六根とは
眼根(視覚)
耳根(聴覚)
鼻根(嗅覚)
舌根(味覚)
身根(触覚)
意根(意識)

見たり、聞いたり、嗅いだり、
味わったり、喋ったり、触ったり、
意識したりするうえで生じる欲望を
修行などの功徳(くどく)によって
清らかに浄化し、
穢れをなくすことをいいます。

「六根清浄」は祈願詞でもあり、
山に登拝するときに
「六根清浄、六根清浄、六根清浄……」と
唱えながら進むのだそうです。

ということは
「六根清浄」お守りは
お清め守りということになりますね。

東口本宮冨士浅間神社は富士山が間近。
江戸時代に富士講という、
民衆信仰が発達し、
「六根清浄」と唱えながら富士登山をしたといいます。
ここ周辺は
そういった人々のための宿場町として栄えました。
そんな経緯があり、
六根清浄お守りが誕生しました。

このお守りを胸に秘めて
「六根清浄」と唱えながら
富士登山をする。

富士山に限らず、
山へ登る際には
ぜひとも「六根清浄」お守りを携帯して
身も心も清めていただきたいと思います。

ちなみに
日常に使われる「どっこいしょ」という言葉。
語源は「六根清浄」なんだそうですよ。

富士講とは、富士山を信仰する講(団体)のこと。浅間講ともいう。
富士山へ登拝し修行することを目的とする。
戦国時代~江戸時代初期にかけて
長谷川角行(はせがわかくぎょう)が教義を整え、
江戸を中心に町人や農民に広がりを見せて江戸八百八講といわれるほど栄えた。
登山できない人のためには、
村の中に富士塚などの遙拝(ようはい)所を設置。
関東には今なお富士山をかたどった富士塚や地名が残っているのは
これが所以といわれている。

東口本宮富士浅間神社のお守り紹介はこちら

東口本宮冨士浅間神社とは以下のようなところです。

富士山東口本宮・須走口登山道 冨士浅間神社
富士山東口本宮・須走口登山道 冨士浅間神社です。富士山の東口(現・須走口)の起点として東口本宮と尊称され、地域では須走浅間神社とも呼ばれます。世界文化遺産「富士山」構成資産の1つです。御祭神は木花咲耶姫命、他2柱を祀ります。
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大鳥居の「不二山」は「二つとない素晴らしい山」の意味

東口本宮冨士浅間神社は
静岡県駿東郡小山町という
ところに鎮座しています。
聞き慣れない地域かと思うのですが、
最寄りがJR御殿場駅といえば
「あの辺か!」と想像がつくのではないでしょうか。
とはいえ
駅の富士山口から富士急モビリティ[A1] 河口湖駅行という
バスに乗って、
約20分かかるのですが。。
停留所は「須走浅間神社前」となります。

バス停を降りれば
すぐに神社です。↓

上写真の左側には
「信しげの滝」があります。↓

境内にある「浅間の杜」を走る
水流が滝の源水となっています。
名前の信しげの由来は不明で、
かつて滝の整備が行われた際に
「信しげ」と書かれた石が発掘されたことから、
富士講関係者の名前であると考えられています。

こちらが大鳥居です。↓

1900年(明治33年)に
氏子さんより寄進された石製の大鳥居。
扁額には「富士山」ではなく「不二山」の文字。
「二つとない素晴らしい山」
という意味になります。

大鳥居の左手前にあるのが
富士山火山弾。↓

ゴロゴロしていて
こんなものが頭に当たったら
と思うと
噴火の恐ろしさを感じます。

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富士塚の狛犬は「獅子の子落とし」をイメージ

大鳥居をくぐり
まっすぐ歩いて行くと
神門があります。↓

1707年(宝永4年)の
宝永の大噴火によって大破しましたが、
当時この地方を治めていた
小田原藩主の大久保加賀守によって
再建されました。
現在の神門は
1767年(昭和4年)に寄進された
当時のものと考えられています。

表側の両脇には、櫛岩間戸神(右)と豊岩間戸神(左)が配神。
裏側の両脇には、
例大祭で担がれる富士山神輿が二基納められています。
こちらが富士山神輿です。↓

ずいぶんかわいいお神輿です。
手作り感がいいですよね!

扁額には「國威震燿(こくいしんよう)」と書かれています。↓

日清戦争の戦勝と兵士の健康を祈念し、
富士講である村上藤丸講によって
寄進されたものだそうです。
文字は小松宮彰仁殿下によるものです。

神門の手前にある狛犬に注目を!
富士塚の狛犬です。↓

睨まれている感じがして怖いです。。

親獅子のなんと厳しい表情か!

富士塚の狛犬は
1932年( 昭和7年)7月に
山三元講よって寄進されました。
富士塚を模した岩場の上に
親子の狛犬が3体います。
「獅子はわが子を千尋の谷に突き落とす」という
「獅子の子落とし」を
イメージしているとのことです。

神門を入った手水舎の近くに
長寿亀石があります。↓

もともとは氏子さんの家屋工事中に
土中より発見されたものだそうです。
亀の甲羅によく似ており、
吉兆ものであるとして
神社に奉納されました。

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現在の社殿は宝永の大噴火後に再建された建物に修理・修繕を加えたもの

拝殿です。↓

御祭神は木花咲耶姫命(このはなさくやひめ)。
山の神である大山祇命の娘であり、
磐長姫命の妹にあたります。
天照大神の孫である
瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)の皇后でもあります。

お産みになられた火遠理命(ほおりのみこと/別名・彦火火出見命、山幸彦)は
初代天皇である神武の祖父にあたります。

本殿、幣殿、拝殿が一体となっている権現造。
横から見るとよく分かります。↓

現在の社殿は
宝永の大噴火後に再建された
当時の遺構をそのままに
修復や修繕を行ってきたもの。

1958年(昭和33年)の修繕に際しては
屋根が千鳥破風に変更されました。

社殿の一部機構に
江戸期の木材がそのまま流用されていることが
確認されました。
それにより2006年(平成18年)に
小山町有形文化財に
指定されたということです。

東口本宮冨士浅間神社は自然のエネルギーが満ちた場所

子授け夫婦杉(めおとすぎ)と貫通石祠。↓

良縁や夫婦和合のみならず、
1本の杉のほうに受胎したような
膨らみがあることから、
子を授かる御利益もあるとされています。
貫通石祠の貫通石は
新東名高速道路谷ケ山西トンネル工事の際に
生じたもので、
地元の業者によって
石祠として整えたということです。

根上がりモミ。↓

日本でも稀な変わった根上がりをしており、
学術上の価値が高いことから
1991年(平成3年)に
小山町天然記念物に指定されました。
根の大部分が根上がりして
トンネルを形成しているのが特徴です。

富士講講碑群。↓

江戸期後半から大正期にかけて隆盛した
庶民信仰・富士講の各講社の
登拝記念の石碑が並んでいます。
富士登山では
33回が1つの記念すべき区切りとされており、
石碑の中で最も多い回数は
和歌山県の方による899回なんだそう。
すごいですね!

須走浅間のハルニレ。↓

もともとは北海道や寒冷地に繁る樹木。
温暖な気候にある静岡県にあるのは珍しいのだそう。
推定樹齢400年の大木で、
1963年(昭和38年)に
静岡県天然記念物に指定されました。

境内にある「浅間の杜」は
最高のリラックス空間。
ここがパワースポットといわれる
所以でもあります。↓

池の水は湧き水です。
エネルギーに満ちた土地ですね。↓

「信しげの滝」を上から見たところです。↓

水の勢いがすごい。
左手前はカエルの石像です。
正面から見るとこんな感じです。↓

富士山の噴火を収めたとされる鎮火祭跡地に神社を創建

802年(延暦21年)に
富士山東脚が噴火したとき、
当時の国司・郡司(朝廷の役人)が
恐れおののく住人のために
鎮火の祈願を行うべく、
富士山東面にあたる須走の地に祭場を設け、
鎮火祭を斎行しました。
すると同年4月初申の日に噴火が収束。
この御神威に感謝すべく、
807年(大同2年)に鎮火祭跡地に
神をお祀りしたことが創建と伝えられています。

そして時代は現在に移り、
2013年(平成25年)に
富士山の構成資産の一つとして、
富士山とともに世界文化遺産に登録されました。

そのような歴史を持つ東口本宮冨士浅間神社。
水がきれいで空気がおいしく、
落ち着いた雰囲気。
居心地が最高です。
涼しい地域なので
夏のお出かけにピッタリですよ!

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住所:静岡県駿東郡小山町須走126番地
アクセス:JR御殿場駅富士山口から富士急モビリティ[A1] 河口湖駅行バスに乗り、
     「須走浅間神社前」で下車
https://higashiguchi-fujisengenjinja.or.jp/

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コメント

  1. n より:

    これは今売ってますか?
    どうやって買えばいいですか?

    • 守護守 守護守 より:

      コメントありがとうございます。
      本日、東口本宮富士浅間神社に問い合わせたところ、「六根清浄御守」はまだあるとのことです。
      直接神社へ行かれて、頂いてもらえればと思います。
      リモートでの授与に関しましては直接神社へ問い合わせていただければ幸いです。tel. 0550-75-2038
      ご覧いただけたことに感謝いたします。
      これからもお守りコレクションblogをよろしくお願いします。

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