勾玉池をモチーフにした勾玉型のチャーミングなルックス
第114回目は三重県伊勢市にある
伊勢神宮外宮の「開運鈴守」です。
初穂料1000円(授与時)。
清らかな鈴の音によって
運が開かれるという
開運お守りです。
鈴という名前がついているだけあって、
その音にはこだわりを感じます。
心が目覚めるような
高音が響く美しい音色。
取って付けたような凡庸な鈴ではないのは確かです。↓
鈴には
お守り全体のデザインと同じく
伊勢神宮の神紋である
花菱が入っています。
ここにも
妥協しない意思を感じます。
鈴は古来より
魔除けとなり、幸運を呼び込む
といわれています。
さらに
拝殿の前に付けられた本坪鈴(ほんつぼすず)には
鈴の清々しい音色を神様にお供えし、
神様の心をお慰めし、
参拝する人も清らかな心になる
といった意味合いがあるそうです。
つまり
神様を感じられるツールが鈴なのです。
こういう鈴付きのお守りを手にすると
改めて神社やそれを崇敬する人たちの
奥深さを感じます。
「開運鈴守」は
勾玉の形をしています。
その理由は
明確には語られてはいませんが、
外宮内にある勾玉池が
由来しているのだろうと
容易に推測されます。
勾玉池がこちらです。↓
優美な池であるのは一目瞭然ですが、
写真では勾玉の形かどうかは分かりません。
地図をつけます。↓
こうして見ると
勾玉の形をしているのが分かると思います。
選んだピンク色は勾玉の丸いラインと相性ピッタリ!
裏面です。
伊勢神宮という名はなく
シンプルに「外宮」の文字。
それだけで伝わるのが
すごいところです。
一般的に
伊勢神宮外宮といわれていますが、
伊勢神宮は正式には「神宮」、
伊勢神宮外宮は
豊受大神宮(とようけだいじんぐう)といいます。↓
御祭神は豊受大御神(とようけおおみかみ)。
天照大御神のお食事を司る神で、
衣食住や産業の守り神として崇敬されています。
今回紹介している「開運鈴守」はピンク色。
かわいい印象で、
勾玉の丸いラインと相性が抜群
と感じましたので
この色を選びました。
他にも
白、朱、紫があります。
白は清楚
朱は絢爛
紫は高貴
そんな印象でしょうか。
お守りには厚みがありますので
キャラクターのような
ほっこり感があるのも
特徴かと思います。↓
伊勢神宮外宮のお守り紹介はこちら
伊勢神宮外宮とは以下のようなところです。
正宮に到着したら青空が覗き、人払いが起き、爽快な風が顔をついた
伊勢神宮外宮を今さら
私が紹介するといっても
ブログを読まれている方のほうが
詳しいかと思います。
が、
一応紹介したいと思います。
最寄り駅はJR伊勢市駅。
駅を出るといきなり鳥居が建っています。↓
さすが伊勢神宮の町です。
横断歩道を渡ると
外宮参道です。↓
オシャレなお土産屋さんやカフェなどが
並んでいます。
昔ながらの食事処もありました。
電線がないから空が広いですね!
外宮に到着です。
まず目に入るのが火除橋(ひよけばし)です。↓
神域の入口に
防火のためにつくられた堀川が流れていて、
そこに架けられた橋が火除橋です。
左側通行です。
火除橋を渡ると
鳥居があります。↓
一切主張することなく、
外宮の入り口を示すたった一つの役割として
そこにあるといった趣です。
境内に入ると砂利道が続き、
左右には木々が生い茂っています。↓
砂利は正式には玉砂利といって、
丸い小石です。
「玉」は、たましい(魂)や
みたま(御霊)を意味し、
「美しいもの」や「大切なもの」へとつながっています。
また鳥居が登場します。↓
こちらの鳥居をくぐると
一気に開けてきます。↓
この参道の右側にあるのが
正宮(伊勢神宮では拝殿を正宮といいます)の
古殿地です。↓
正宮と同じ広さがあります。
正宮は20年に一度、
隣から隣へと引っ越しされます。
そのことを式年遷宮といい、
ここは前回の遷宮まで
御殿が立っていた場所となります。
参道の左側には
3つの石が重ねられた
三ツ石というものがあります。↓
式年遷宮の際、
こちらの石の前にて
御装束神宝(おんしょうぞくしんぽう)や奉仕員を祓い清める
川原大祓という神事が行われるそう。
近年、三ツ石のパワーをいただこうと
手をかざす人が増えているといいますが、
祭典に用いる場所なのでご遠慮くださいとのことです。
参道の正面に戻ります。
正宮の手前に、左に傾いた大木が。
斜めになっていてもしっかり立っています。↓
正宮に到着です。↓
外宮は今から約1500年前に、
この地に鎮座されました。
内宮の天照大御神をはじめとする
神々に食事を捧げる「日別朝夕大御饌祭」という神事は、
一日も欠かさず毎日1回行われているということです。
まるで時代が古代へと遡ったかのようなお宮です。
装飾が一切なく簡素。
美術的な要素がないからとって
美とは程遠いものかといえば
そうではない。
一糸乱れることなく直線を形成する
茅葺屋根の美フォルム。
鋭角的な笠木や貫(ぬき)と
滑らかな丸い柱が
見事なコントラストを描く
鳥居の設計。
必要最小限の構造でありながら
確実に脳裏に焼きつく建造美と匠の意思。
なんとすばらしいことか!
正宮に近づくにつれて
広がりを見せる青空と、
あんなに人がいたのに急にいなくなるという
人払いの現象とが相まって
自分はなんと幸運なのかと
実感しました。
さらに
参拝しようと正宮の前に立ち
手を合わせようとしたその瞬間、
心地いい風が吹き、
白い廉がフワ―と開きました。
まるで豊受大御神が
「ようこそ」
と話しかけてくれたようでした。
わたくしはつくづく幸せ者です!
正宮を別アングルでもう一枚。↓
正宮を前にして
「また来ます!!」
心の中で誓った次第です。
正宮を参拝したら風宮・土宮・多賀宮にもお参りを!
正宮を参拝したら
次は別宮です。
別宮は風宮、土宮、多賀宮があります。
その途中、
石垣を撮っている人が何名かいたので、
様子をうかがってみたら
ハート形の石があるではありませんか。↓
これを見つけることができたのも
ラッキーな証です。
風宮(かぜのみや)です。↓
ご祭神は
風雨を司る級長津彦命(しなつひのみこと)と
級長戸辺命(しなとべのみこと)。
内宮別宮の風日祈宮(かざひのみのみや)の
ご祭神と同じです。
雨風は農作物に大きな影響を与えるということで、
伊勢神宮では古くより
正宮に準じて丁重にお祀りしているのだそうです。
ここでも人払いが起きました。
その証拠に
私が参拝する前後はこのような感じでした。↓
今は風の時代といわれていますから、
人気なお宮なのでしょうか。
次は土宮(つちのみや)です。↓
ご祭神は大土乃御祖神(おおつちのみおやのかみ)。
古くから山田原の鎮守の神でしたが、
外宮の鎮座以後は
宮域の地主神、宮川堤防の守護神とされ、
平安時代末期に別宮に昇格しました。
他の別宮が南面するのに対して
土宮だけが東面しています。
これは
外宮ご鎮座以前よりも古く
その姿を残したものといわれています。
最後に向かう別宮は多賀宮。
石段を上っていきます。↓
木漏れ日が参拝者を優しく照らします。
多賀宮に着きました。↓
多賀宮は木々におおわれた中にある
森の神社といった雰囲気です。↓
外宮に所属する別宮のうち
第一の位にあります。
殿舎の規模も他の別宮よりも大きく、
正宮に次ぐ大きさ。
ご祭神は
豊受大御神の荒御魂(あらみたま)。
荒御魂とは
荒々しく勇猛な神霊、
または
神霊の勇猛な側面を指します。
荒御魂の反対にあるのが和御魂(にきみたま)です。
魂の中の
荒々しい側面を特別にお祀りすることで、
災いや疫病、
衣食住の神である豊受大御神ならば
凶作、不作、水害、災害が起こらないようにとの
願いが込められているのだと思います。
そしておそらく
豊受大御神の和御魂は
正宮に祀られているのでしょう。
外宮域外にある別宮、月夜見宮にも行かないと!
伊勢神宮外宮のガイドを読むと
別宮が4宮あると書かれています。
しかし
境内には3宮しかありません。
あれ?
見逃したかな?
と思っていると、
もう1つは域外にありました。
外宮を出て信号を渡り、
「神路通り」という道をずっとまっすぐ行くと
もう一つの別宮へと到着します。
月夜見宮(つきよみのみや)です。↓
ここもシンプルなお宮です。↓
ご祭神は月夜見尊(つきよみのみこと)。
天照大御神の弟神です。
月夜見尊と月夜見尊荒御魂を
1つの社殿に合わせてお祀りしています。
内宮の別宮である
月読宮(つきよみのみや)のご祭神と同じです。
月夜見宮には摂社があります。
高河原(たかがわら)神社です。↓
この周辺の守護神をお祀りします。
最後に2点だけ紹介させてください。
1つ目は
外宮域内にある
清盛楠(きよもりぐす)↓
歴史を感じる雄大な幹でありながら
不思議な成長をとげた大木です。
平清盛が勅使として外宮へ参向したとき、
かぶっていた冠が楠の枝に触れてしまい、
地面に落ちたそう。
これに怒った清盛はその枝を切らせた
という伝承があります。
平安貴族にとって冠が脱げ落ちるのは
恥ずかしいことだったとはいえ、
自分の不注意を楠のせいにするなんて
いやはや。。
時の権力者とはいえ、
伊勢神宮外宮の木ですよ!
バチ当たり者です!
もう一つは
外宮から内宮へ向かう
バスの停留所前にあった
勾玉のオブジェです。↓
「開運鈴守」が勾玉の形をしていたので
撮ってみました。
外宮で素敵なお守りを手にしたわたくし。
内宮行きのバス停前にいるということは
次はどこへ行くのか分かりますよね。
外宮は類い稀な感動神社でした!
内宮の「開運鈴守」の記事も
よろしくお願いします。↓
住所:三重県伊勢市豊川町279
アクセス:JR伊勢市駅より徒歩約10分
https://www.isejingu.or.jp/about/geku/
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