幸運がたっぷり詰まった感じがする巾着型のお守り
第115回目は三重県伊勢市にある
伊勢神宮内宮の「開運鈴守」です。
初穂料1000円(授与時)。
外宮でもいただいた
「開運鈴守」の内宮バージョンです。
真ん中にドンと
神紋である花菱が入っています。
そのまわりにも地色の白に
なじむがごとく
花菱が描かれています。
「開運鈴守」は巾着型になってふっくら。↓
これだけボリュームがあると
幸せがたっぷり詰まっているような感じがします。
幸せをいっぱい感じられる人のほうが
運が開けるといいますから、
まさにネーミングと実物が合致した
お守りといえそうです。
「開運鈴守」には
その名のとおり鈴がついています。↓
しかも花菱が印されて、
高尚な工夫が凝らされています。
鈴の音は透き通るような高音。
鈴は古来より
魔除けとなり、幸運を呼び込む
といわれています。
さらに
拝殿の前に付けられた本坪鈴(ほんつぼすず)には
鈴の清々しい音色を神様にお供えし、
神様の心をお慰めし、
参拝する人も清らかな心になる
といった意味合いがあるそうです。
鈴とはつまり、
神様と親和性の高い
古来からのツールなのです。
清楚が白を選んで内宮の神聖さをいつでも手元に!
裏面です。
内宮と一言。
言葉足らずではなく、
神社のトップに位置するからこそ
成せる業です。
色は全部で4種類ありました。
いただいた白は
純白ともいえる色みで
清楚なイメージ。
内宮でいただくなら「神聖」というワードに
こだわりたかったので、
それに最もマッチするのが
白でした。
他にも
ピンク、朱、紫がありました。
ピンクは愛らしさ。
朱は絢爛。
紫は高貴。
そのようなイメージがありますので、
拝受される場合は
自分の個性や気分に合った
カラーを選ぶのが
よろしいのではないでしょうか。
内宮を代表するお守りが六角形の「御守」
今回はもう1体
お守りを紹介します。
その名のとおり「御守」です。↓
初穂料1000円(授与時)。
持つ人の健康や幸せを祈願したお守りです。
中央に金色の花菱が入り、
そのまわりには
多くの小さい花菱が
1つの大きい花菱を構成するかのように
配されています。
まるでスイミーのよう。
色は5種類あり、
わたくしは
紺色ベースに
緑と白の花菱が入ったタイプを
いただきました。
「御守」の中で
最も重みがあり、
かつ
シャープで引き締まった
印象を受けたからであります。
つまり
カッコ良かったのです。
裏面です。
中央に「内宮」とある以外は
おもて面と同じデザインです。
「御守」は上下対称の
きれいな六角形をしています。
お守りとしては非常に珍しい形です。
六角形は
最も安定した形ともいわれており、
蜂の巣、鉱物(水晶)、亀の甲羅、虫の複眼、
雪の結晶、水の分子、遺伝子など
自然界において数多く存在しています。
宇宙の銀河も六角形で連なっていると
いわれているそうです。
また
一方向から力(衝撃)を受けた場合の
「力の分散」を考えたとき、
衝撃を五方向に散らすことができる
六角形が最も衝撃吸収性に
優れているといわれています。
風水においては
6は調和と安定という意味があります。
6って奥が深い。
そういったことを知った上で
「御守」を六角形にしたのであるなら
地球の法則を熟知した作り手の造詣を感じます。
伊勢神宮内宮こその
すごいお守りですね!
伊勢神宮内宮のお守り紹介はこちら
伊勢神宮内宮とは以下のようなところです。
森羅万象と同化するような正宮の佇まい
日本の総氏神であり、
最も尊い神様なのが天照大神。
その女神をお祀りしているのが
伊勢神宮内宮です。
伊勢神宮は正式には「神宮」といい、
伊勢神宮内宮は
「皇大神宮(こうたいじんぐう)」といいます。↓
皇大神宮は日本人の「心のふるさと」
とも称されています。
今回は前回114回目に
外宮へ参拝したときの続きとなります。
外宮からバスに乗って内宮へと移動
しようと思ったのですが、
その手前の猿田彦神社前で下車。
猿田彦神社を参拝してから
徒歩で「おかげ横丁」を巡り、
内宮へと向かいました。
宇治橋鳥居です。↓
全長101.8m、幅8.4m。
五十鈴川にかかる宇治橋は
日常の世界と神聖な世界とを結ぶ
架け橋といわれています。
右側通行です。
橋を渡りながら
五十鈴川を眺めます。↓
五十鈴川は、「御裳濯川(みもすそがわ)」とも呼ばれ、
倭姫命(やまとひめのみこと)が
御裳(みそ)のすそを濯(すす)いだことから
名付けられたと伝えられています。
宇治橋を渡り終えると
神苑(じんえん)と呼ばれる広場へ出ます。↓
神苑をずっとまっすぐ進んでいくと
右方面に御手洗場(みたらしば)があります。↓
この水場は五十鈴川です。
清らかな水流で
手水舎と同じようにお清めができます。
御手洗場のすぐ近くに
瀧祭神(たきまつりのかみ)という
ところがあります。↓
御垣と御門のみで
社殿はありません。
五十鈴川の守り神として
古くから大切に祀られています。
位置づけとしては
別宮ではなく、
内宮の所管社です。
瀧祭神を過ぎ、
さらに歩いていくと鳥居が現れ、
その向こうには授与所が。↓
授与所まわりは賑やかですね。↓
正宮へと向かう授与所の並びには
五丈殿があります。↓
授与所の隣が神楽殿で、
またその隣となります。
祭典が雨天の場合、
祓所に代わって神饌などを
祓い清める場所です。
式年遷宮のお祭りにおける
饗膳(きょうぜん)の儀もここで行われます。
五丈殿を左に見ながら
まっすぐ進みます。↓
参道はまさに神域。
非日常の空間です。
神木に触れて
エネルギーをいただく人を
たくさん目にしました。
自然の力を自分の中に宿す。
誰に教わったのでもなく
本能的に行ってしまう。
これもまた日本人ならではの
営みなのではないでしょうか。
まもなく正宮といった
場所にさしかかったとき、
ふと空を見上げたら
柑橘類の果実が1つ。
皮の張り、フォルムからいって
橙(だいだい)でしょうか。↓
たった1つだけ
凛として実がなっている。
そのたくましさに
思わずシャッターを切ってしまいました。
宙に浮いているみたい。
正宮前に到着しました。↓
今から2000年前、
皇位のしるしである三種の神器の一つ、
八咫鏡(やたのかがみ)をご神体として
この地にお祀りしたのが
伊勢神宮の始まりといわれています。
そして今や
国家の守護神として
日本中から崇敬されています。
クラシカルでありながらモダン
とはこのことをいうのでしょう。↓
威風堂々、栄耀栄華、端麗優美
とは無縁な
飾らず質素で
風や土や空といった森羅万象と
同化するような佇まい。
古来人たちの畏敬が
存分に詰まったお宮。
先人たちが築いた建築様式が
今なお受け継がれていることに
日本人として誇りを感じざる得ません。
苔が生えた茅葺屋根。
湿気の多い日本の気候にすら
神の息吹を感じます。
石段を上がり、
鳥居の中へと進み、
心を落ち着かせて
正宮に手を合わせたわたくしでありました。
内宮はまるで古代の日本を歩いているよう
正宮を参拝したら
荒祭宮(あらまつりのみや)へとGO。
その道中に
御稲御倉(みしねのみくら)があります。↓
内宮の所管社の一つ。
神宮神田で収穫し、
三節祭でお供えされる
御稲が奉納されます。
続いて
外幣殿です。↓
天皇以外の人たちから
奉(たてまつ)られた幣帛(へいはく)を
納めた建物だそうです。
荒祭宮(あらまつりのみや)に到着です。↓
天照大御神の荒御魂を祀る
内宮第一の別宮です。
殿舎の規模も他の別宮よりも大きく、
正宮に次ぐ大きさ。
天照大神の荒ぶる側面を
特別な神威としてお祀りしている
お宮となります。
四至神(みやのめぐりのかみ)です。↓
四至とは神域の四方という意味。
社殿や御垣はなく、
石畳の上に祀られます。
ここに手を合わせる際は
神社に参拝するときと同様、
「二拝、二拍手、一拝」の
作法をしてくださいとのことです。
授与所の付近まで戻ると
神域から外れるような道があります。
外れませんが。
そこにあるのが
別宮の風日祈宮(かざひのみのみや)です。↓
鳥居の向こうにある橋は
風日祈宮橋。
下を流れているのは島路川。
島路川はすぐ先で五十鈴川と合流しています。
風日祈宮です。↓
ご祭神は風雨を司る神である
級長津彦命(しなつひこのみこと)と
級長戸辺命(しなとべのみこと)です。
雨風は農作物に大きな影響を与えるため
古くより正宮に準じて
丁重にお祀りしているということです。
外宮の風宮と同じ御祭神となります。
神域をグルっと1周するように歩き
最後に訪れたのは
子安神社と大山祇(おおやまつみ)神社が
並ぶ場所です。↓
正面の鳥居をくぐり
手前にあるのが子安神社です。↓
御祭神は木華開耶姫命(このはなさくやひめ)。
安産、子授けの神として崇敬されています。
奥にあるのが大山祇神社です。↓
御祭神は大山津見神(おおやまつみのかみ)。
神路山の入口の守護神で
木華開耶姫命の父神です。
両社とも内宮の所管社という位置づけとなります。
子安神社と大山祇神社をあとにすると
宇治橋へと戻ってきます。↓
神域と人域をつなぐ架け橋。
昔より”お伊勢さん”と慕われ
詣でる人が絶えない
日本最高峰の神社。
神話の時代から日本を見続け、
何もかもを知っている聖なる領域。
伊勢神宮の神では
しょうもない噓をついても見破られます。
ならば
邪のない無垢な気持ちで
今までの心の垢を落とすのみ。
心に濁りが溜まったら、
溜まりそうになる前に、
また訪れたいです。
何度でも何度でも!
外宮の「開運鈴守」の記事も
よろしくお願いします。↓
住所:三重県伊勢市宇治館町1
アクセス:JR伊勢市駅よりバスで約16分
近鉄宇治山田駅よりバスで約20分
https://www.isejingu.or.jp/about/naiku/
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