おもて面には三鬼大権現を祀る摩尼殿が描かれている
お守りコレクションblog
第173回目は広島県廿日市市宮島にある
大聖院の「厄除け開運守り」です。
お守り代500円(授与時)。
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/大聖院御守-386x1024.jpg)
空海生誕1250年を記念したお守りです。
空海は774年生まれ。
1250年を足すと2024年。
まさに今年ですね!
キラキラした星にお仏殿が照らされ
その下でたくさんの木々が
これまた美しく輝き放っています。
夜の大聖院はこのようなイメージなのでしょうか。
だとしたらロマンティックですね!
入山時間は8時~17時までなので
夜に訪れることはできず、
確認しようがないというのが
また想像を膨らませる一旦になっています。
描かれたお仏殿は
いったい何でしょうか?
単なるイメージでしょうか?
違います!
摩尼殿(まにでん)という実際にある建物です。
それがこちら。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/大聖院摩尼殿-1024x768.jpg)
お守りの絵柄と角度は違いますが、
紛れもなく摩尼殿です。
何層にも階段のようになっている
斗栱(ときょう)が何よりの証拠です。
摩尼殿の下に
おられる十一面観音菩薩様付近から
撮影した角度なら
少しだけお守りの雰囲気が
出ているのではないでしょうか。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/大聖院十一面観音菩薩-768x1024.jpg)
大聖院にある多くの建物の中で
摩尼殿がお守りのおもて面に
採用されるということは
きっとシンボリックな建築物なのでしょうね。
摩尼殿は
弘法大師空海が勧請した弥山の守護神
「三鬼大権現」を祀る福寿のお堂です。
三鬼大権現
806年(大同元年)に弘法大師空海が弥山にて修行していたとき、
宮島弥山、また、自身の守護神として勧請された鬼神。
三体の鬼神様からなり、それぞれ
時媚鬼神(じびきじん)、追帳鬼神(ついちょうきじん)、摩羅鬼神(まらきじん)
と呼ばれています。
神仏習合を強く体現した鬼神でもあり、本来の姿は
大日如来、不動明王、虚空蔵菩薩の三体であるといわれています。
裏面には弘法大師空海を祀る大師堂が描かれている
裏面です。
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/大聖院御守裏面-394x1024.jpg)
ここに描かれているのは大師堂です。
実物はこちら。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6358-1024x768.jpg)
大師堂は、大聖院の中で最も高い位置にあり、
なおかつ最古の建物となります。
開祖である弘法大師空海が祀られ、
日本三大厄除け開運大師の一つにも
数えられています。
弘法大師は厄除け開運に
大きなが利益があるとされています。
厄除け開運とは
病気、怪我、トラブルなどの
災いをよけて(厄除け)運気を上げ、
幸運・幸福に導く(開運)こと。
つまり
「厄除け開運守り」には
弘法大師自体のご利益が込められている
というわけですね。
これは「いただかないと!」ですね。
誕生1250年記念お守りですし。
大聖院のお守り紹介はこちら
大聖院とは以下のようなところです。
五百羅漢庭園の羅漢さんがかわいすぎる!
嚴島神社から南に向かうイメージ。
約20分歩くと大聖院へたどり着くことができます。
宮島の案内地図をもらえば
道に迷うことはないかと思います。
道中はのんびりしていて、
穏やかな気持ちになれますよ。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6313-768x1024.jpg)
大聖院に到着です。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6315-1024x768.jpg)
大聖院の入り口となる山門です。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/大聖院山門-768x1024.jpg)
両脇には
外敵を払い、仏法を護持する
仁王尊が安置されています。
左にあるのが阿(あ)形像。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6321-768x1024.jpg)
右にあるのが吽(うん)形像。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6322-768x1024.jpg)
山門を入ると上り階段があります。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6324-768x1024.jpg)
階段の途中の左側に
五百羅漢庭園があります。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6326-1024x768.jpg)
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6327-768x1024.jpg)
500体の羅漢さんは圧巻です。
ちなみに羅漢とは
悟りをひらいた高僧を指します。
楽しそうな羅漢さんがいます。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6329-1024x768.jpg)
羅漢さんはみんな
ポジティブな表情をしているんですよね。
悟りを開くとは
きっとこういうことなんでしょうね。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6328-1024x768.jpg)
恐れや不安がなく、
美しくてキュート。
わたくしもこうなりたい!
五百羅漢の説明が貼ってあり、
あまりにも素晴らしい内容でしたので
掲載します。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6350-856x1024.jpg)
戒壇めぐりを体験して積み重ねた罪障を取り除こう
階段を上り切ったら
御成門があります。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/大聖院御成門-768x1024.jpg)
門に掲げられてある言葉。
心に刺さります。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6332-1024x768.jpg)
ここで
歩いてきた道を振り返ります。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6349-1024x768.jpg)
見渡せば古き良き日本の原風景。
遠くには瀬戸内海が見えます。
御成門をくぐり、
少し歩くと右側に観音堂があります。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/大聖院観音堂-1024x768.jpg)
観音堂には
行基の作である十一面観世音菩薩が
安置されています。
観音堂に上がる階段の横には
「なでぼとけ」こと賓頭盧尊者(びんずるそんじゃ)
がいます。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6344-1024x768.jpg)
「おびんずるさん」と称され
様々なお寺にありますよね。
賓頭盧尊者は羅漢の筆頭弟子で
神通力に優れているのだそう。
身体の弱っているところと同じところを
擦ると治るといわれています。
観音堂には地下があり
「戒壇めぐり」ができるようになっています。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6345-1024x768.jpg)
地下は真っ暗で何も見えません。
壁を手で触りながら狭い道を歩き、
その中でうっすら光を放つ
観音様を1体1体見ながら歩を進めます。
暗闇に浮かぶ観音様の前で自身を省み、
積み重ねた罪障を取り除く
という修行場になっています。
御成門から直進すると
突き当りにあるのが
勅願堂です。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/大聖院勅願堂-768x1024.jpg)
鳥羽天皇勅願道場ともいい、
大聖院の本堂となります。
豊臣秀吉が朝鮮出兵の折に、
必勝・海上安全を祈願した
本尊波切不動明王が安置されています。
ここでは毎日
家内安全や心願成就などの
護摩祈願を行っています。
釈迦涅槃堂、八角万福堂、一願大師、遍照窟など見どころたくさん
勅願堂に突き当たり
ここが最終地点かなと一瞬思うのですが、
右を向くと道が鍵の字型になっていて
さらに奥に進めるようになっています。
奥へ進む道中、
左側にあるのが
釈迦涅槃(ねはん)堂です。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6376-1024x768.jpg)
涅槃とはお釈迦様がこの世を離れることをいいます。
入滅ともいわれます。
それは単に死を指すのみでなく、
悟りを得て現世を離れることを意味するのだそう。
まるで気持ちよく眠っているようにも見えます。
釈迦涅槃(ねはん)堂と正対するようにあるのが
「厄除け開運守り」のおもて面に
描かれた摩尼殿(まにでん)です。
摩尼殿へ行くには階段を上がっていくことになり、
天狗が門番のように建っています。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6354-768x1024.jpg)
摩尼殿の入り口です。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6355-768x1024.jpg)
先述したとおり
摩尼殿は弘法大師空海が勧請した
弥山の守護神「三鬼大権現」を祀る福寿のお堂です。
こちらでは幸せな暮らしと
健康で長生きできることを願って
毎日ご祈祷が行われています。
この日も実施されていました。
龍や獅子の彫刻が繊細すぎて
釘づけ状態になってしまいました。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6357-1024x768.jpg)
摩尼殿を過ぎ、
さらに直進すると
左側に八角万福堂があります。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6369-768x1024.jpg)
恵比須、大黒天、毘沙門天、弁財天、
福禄寿、寿老人、布袋尊の
7体の福徳の神を安置。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6368-1024x768.jpg)
宮島七福神とも称され、
家庭に福を運ぶ
幸せの神といわれています。
直進して階段を上り
大聖院の最終地点にあるのが
大師堂です。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/大聖院大師堂-1024x768.jpg)
境内の中で一番高い位置にある大師堂は
806年(大同元年)に大聖院を開創した
弘法大師空海を祀っています。
最も高い位置から見る景色とは
どのようなものでしょうか。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6360-1024x768.jpg)
ここに来るまでに巡ってきた
お堂の屋根がズラリ。
その向こうには瀬戸内海。
大師堂のまわりには
願い事をひとつだけ念じることによって
叶えられるという一願大師↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6364-768x1024.jpg)
弘法大師の幼少時代の像である稚児大師↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6365-768x1024.jpg)
などが安置されています。
ちなみに弘法大師は
幼名を眞魚(まお)といい、
両親からは貴物(とうともの)
と呼ばれていたそうです。
大師堂は石垣の上に建っているのですが、
石垣の中に入ることができます。
それが遍照窟です。↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6366-768x1024.jpg)
ここには四国八十八ケ所霊場の本尊が安置され、
本尊前に各霊場のお砂が埋めてあります。
その上を歩くと、
四国を遍路したのと同じ
功徳があるといわれています。
真っ暗ではありませんが、
うす暗い中で
四国八十八ケ所霊場の本尊に
手を合わせていきます。
境内のあちらこちらに置かれたお地蔵様コレクション
大聖院には仏教ならではの
厳かなもの以外に、
参拝者に楽しんでもらうための
仕掛けもあります。
それが境内に散りばめられた
ほっこり気分にさせるお地蔵様です。
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6318-1024x768.jpg)
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6367-768x1024.jpg)
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6373-1024x768.jpg)
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6377-768x1024.jpg)
ウルトラの父ですよね?↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6378-1024x768.jpg)
アンパンマンですよね?↓
![](https://omamori-collection.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_6379-1024x768.jpg)
真剣に仏教を伝えるところと
遊び心に満ちたところがある大聖院。
お寺はちょっと苦手だなあ
という人でも十分楽しめます。
こんなメリハリの効いた
ユニークなお寺だとは
正直思ってもいませんでしたので
目からウロコな気分です。
足を運んで本当に良かったです!
住所:広島県廿日市市宮島町210
アクセス:JR宮島口駅から歩いて宮島口桟橋まで行き
フェリーで宮島桟橋へ(乗船時間約10分)
その後、徒歩で約30分
https://daisho-in.com/index.html
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