1年間神様にお供えされた御神衣がお守りへと姿を変化
お守りコレクションblog
第171回目は広島県廿日市市宮島にある
嚴島神社の「御神衣守(ごしんいまもり)」です。
初穂料1200円(授与時)。
厳島ではなく、嚴島です。
白地に金色で神紋と「御神衣守」の文字。
高潔感があり、
神聖な神社そのものを
体現しているかのようです。
白地には
うっすらと神紋が刺繍されています。
これは「三つ盛り亀甲に剣花菱」といい、
嚴島神社の神紋です。
紐の色は高貴を象徴する紫。
ただでさえ雰囲気があるお守りなのに、
これによってさらに品性を高めていますね。
「御神衣守」には台紙が敷かれており、
お守りの説明が書かれています。
以下が内容です。↓
嚴島神社では毎年元旦零時に御神衣献上式
(ごしんいけんじょうしき)という神事を行います。
御神衣献上式は神様の御衣装を
毎年心を込めて新しく縫い上げ、
年の初めにお供えして前年の御衣装とお取り替えする
神様の衣替えともいえる当神社で最も重要な神事で、
その御衣装のことを御神衣といいます。
新しい御神衣と取り替えられた「御神衣守」には
神聖で神秘的な霊力が宿っていると伝えられ
昔から身体健康、病気平癒、長寿のお守りとして
大切にされております。
「御神衣守」には前年に神様に供えられていた
御神衣が納められているというわけですね。
1年間四六時中神様のもとにあった衣ですから、
神秘的な霊力が宿っているとされるのも当然納得。
お守りに興味がない人でも
これは欲しくなりますよ!
世界遺産の嚴島神社ゆえ裏面は英語表記
裏面です。
なんと英語です。
さすが世界遺産の神社ですね!
内容は
おもて面の文章を英訳したものです。
嚴島神社は1996年(平成8年)12月に
世界文化遺産として登録されました。
登録された区域は
社殿を中心とする嚴島神社、
前面の海、背後の弥山原始林(天然記念物)を含む
森林区域431.2ヘクタール。
厳島全域の約14パーセントを占める
広範囲にわたっています。
地図で見るとこんな感じです。↓
(一般社団法人宮島観光協会HPより引用)
嚴島神社とは以下のようなところです。
※公式HPのバナーが文字化けしているかもしれませんが
ちゃんとリンクされています。
船で向かう嚴島神社。これぞ旅!
嚴島神社のある宮島へ行くには
まずはJR宮島口駅へと向かう必要があります。↓
JR宮島口駅へ着いたら
まっすぐ直線にフェリー乗り場が
あるので歩きます。↓
そしてフェリーに乗船します。↓
運賃は片道200円、往復400円ですが、
島に入るときに宮島訪問税100円がかかるので、
行きは300円、帰りは200円となります。
出航です!
約10分の航海。
向こうに見える陸地が宮島です。↓
帰ってくるフェリーが見えます。↓
どんどん離れていく本土。↓
嚴島神社のシンボル、
大鳥居がはっきりと見えてきました。↓
逆光で暗くなっていますが、
紛れもなく大鳥居です。
宮島の玄関口、
宮島桟橋に到着です。↓
わたくしは宮島町に歓迎されています。↓
さあ、厳島神社へ向かいましょう!
日本三景といわれるのも納得の全方位絶景
フェリー乗り場を出てすぐのところに
平清盛像がありました。↓
平安時代、
平清盛は安芸守(あきのかみ)になったことにより
嚴島神社を篤く信仰すりょうになりました。
武士として初めて太政大臣となった際、
1168年(仁安3年)頃に
現在のような寝殿造りの海上社殿を
造営したといいます。
ちなみに
嚴島神社の創建は593年(推古天皇元年)。
この地方の有力豪族であった佐伯鞍職が
勅許を得て、
御笠浜に市杵島姫命を祀る社殿を建立しました。
嚴島神社に向かう道中、
表参道商店街(清盛通り)ルートもありましたが、
景色がきれいな海沿いを選択。↓
海水の透明度の高さにうっとり。↓
宮島は日本三景のひとつ。
景色をたっぷりと堪能しないともったいない。↓
砂浜を歩いて嚴島神社へ
向かうことができるなんて贅沢です。↓
大鳥居がお出迎え。↓
砂浜から参道へと戻って
一の鳥居です。↓
この一の鳥居は
「御笠浜の石鳥居」といいます。
高さは約10m。
悪い奴は即撃退しそうな
大きくて迫力ある狛犬です。↓
「御笠浜の石鳥居」をくぐってからの
参道もまた気持ちいい。
快晴という天気がまた気分を盛り上げます。↓
灯籠の窓から
大鳥居を撮影してみました。↓
大鳥居を見ていると
どのアングルだと美しく撮れるのか
いろいろと探りたくなりますね。
ここにも狛犬がおりました。↓
両前足を玉に乗せている姿がかわいいです。
両前足を不安定なものに預け、
後ろ足だけで体を支えているわけですから
相当なバランス感覚の持ち主です。
嚴島神社の建物内に入るには
拝観料300円がかかります。
初穂料として納めて入場します。
迷路のごとき廻廊の中に本社や境内社が鎮座するイメージ
参拝入口です。↓
右に書かれているのは「国賓嚴島神社」。
左に書かれているのは「世界文化遺産」。
寝殿造りの嚴島神社は廻廊を歩くようになっています。
現在の入り口は
もともとは出口だったそうですよ。
入口を進むとすぐの右側に
嚴島神社の摂社である
客(まろうど)神社の祓殿があります。↓
大麻(おおぬさ/大幣)がありますので、
各自で振ってお祓いをするみたいです。
祓殿と正対するように
客神社があります。↓
創建は嚴島神社と同時とのこと。
客神社は第一の摂社で
すべての祭典はまず
ここで行われるのだそうです。
廻廊を進みましょう。↓
左側に「鏡の池」があります。↓
清水が湧き出ており、
潮が引くと手鏡に見えることから
そう呼ばれるようになったそうです。
嚴島神社へあがったら
平舞台から正面に見える大鳥居をバックに
写真を撮るのが楽しみの一つ。
すごい行列ですね。↓
行列の背後にあるのが嚴島神社本社の祓殿です。↓
祓殿の奥にあるのが拝殿となります。↓
寝殿造りの部屋ごとに
客神社、祓殿、拝殿、本殿、授与所があるようなイメージ。
現代のショッピングモールのようでおもしろいですね。
またしても狛犬を発見。↓
こちらの狛犬は
炎のようにメラメラした尻尾が特徴的です。
海の方角を望み、
本来の参拝ルートである海からの邪気を祓って
神様を守護されているわけですね。
柱や梁が朱色で統一されている廻廊において、
趣きの異なる摂社があります。
天神社です。↓
1556年(弘明2年)
毛利隆元によって「天満宮」として
建立寄進されたものだそう。
明治の半ばごろまで
毎月25日にここで連歌を興行していたことから
連歌堂とも呼ばれていました。
いよいよ出口へと向かうわけですが、
歩いてきた廻廊を振り返ると
なんとすばらしい建築様式なのかと
惚れ惚れしてしまいます。↓
そして出口へと向かいます。↓
大鳥居を右手に見ながら清盛神社へ
嚴島神社をあとにして
清盛神社へ向かう道中も
やはり目に飛び込んでくるのが大鳥居。↓
高さ16m。
棟の長さ24m。
主柱の根元の直径は3.64m。
実物を見るまでは
主柱はきれいに加工されていると思っていたのですが、
そうではなく
巨木が育ち成長していったそのままの状態。
このボコボコ感が
なんともいえない風合いを醸し出しています。
真横から撮影してみました。
レアなアングルかなと思います。↓
そうこうしている間に
清盛神社へ到着しました。↓
1954年(昭和29年)
平清盛没後、770年を期に
ご遺徳を顕彰しようとの気運が高まり
創建されました。
平家が栄華を極めたときのビッグボス。
彼の死とともに平家は没落へと
進んでいきました。
歩いて大鳥居まで行くのが嚴島神社の醍醐味
嚴島神社は2面性を持っています。
満ち潮のときと引き潮のとき。
この両面を1日で見られるのが
嚴島神社の人気の秘訣です。
午前中から午後の時間帯までは
あんなに海水で満ちていたのに
夕方になると潮が引いて
大鳥居の前には人だかり。↓
大鳥居まで近づくと
その大きさに圧倒されます。↓
大鳥居の根元には
海水のぬめりのような
汚れがついています。↓
これを汚いと思うか、
地球の営みと思うかは
人それぞれ。
嚴島神社の社殿はどうなっているのかというと
このような感じです。↓
広々とした土地に
ふわりと建っているイメージ。
やはり物足りなさを感じてしまいます。
嚴島神社は海があってこそ
コンプリートする神社なんですね!
他の場所もすっかり潮が引いています。↓
海水があるときないときBefor→After
平舞台から見た客神社の祓殿。
Before↓
After↓
鏡の池。
Before↓
After↓
嚴島神社へあがったら
おみやげにもみじ饅頭はいかがでしょうか。↓
「菓子処きむら」さんのもみじ饅頭。
つぶあん、チーズ、アップル、チョコレート、クリームから
10種類を自由に選んで詰め合わせるタイプを
購入しました。
値段は1320円。
もともとは洋菓子店ということで
和菓子店のものとは
また違ったもみじ饅頭です。
10個では足りないくらいおいしかった!
日本三景であり、世界遺産でもある
宮島の嚴島神社。
一度は行っておかないと後悔しそう。
そんな神社です。
引き潮によって大鳥居まで歩けるようになり、
そこで楽しそうに記念写真を撮る参拝者のみなさん。
撮影を終えてもなかなか立ち去らず
名残惜しそうにいつまでも景色を眺めたり、
おしゃべりをしている。
そりゃそうです。
この景色を見せられたら
そう簡単には帰れません。
写真という思い出に残すだけでは物足りない。
今しかないこの瞬間を心のメモリーに焼き付けているのです。
いくらSNSやAIが発達して
人間の代わりに機能するようになっても
この気持ちだけは
取って代わることはことはできなさそうです。
住所:広島県廿日市市宮島町1-1
アクセス:JR宮島口駅から歩いて宮島口桟橋まで行き
フェリーで宮島桟橋へ(乗船時間約10分)
その後、徒歩で約10分
https://www.itsukushimajinja.jp/
コメント