デザインしたのは現代アーティストの越ちひろさん
103回目は長野県長野市にある
善光寺大勧進の「御縁守」です。
お守り代700円(授与時)。
エキゾチックでありながら
どことなく和モダンな香りが漂う、
2022年善光寺御開帳を記念して
作られたお守りです。
デザインしたのは
長野県出身の現代画家、越ちひろさん。
円の中に納まった、たくさんの花が咲き誇る様子は
絶対秘仏とされている
善光寺本尊をイメージして描かれたそう。
仏様を花で表現するという
斬新な発想は凡人には思い浮かびません。
アーティストってすごいですね。
頭の中が想像豊かで
なおかつ
既成概念をぶち破るハートの力を感じます。
もし極楽浄土があるのなら
このデザインのように
甘く魅惑的な世界なのでしょうか。
そのような世界を
信じてみたくなります。
ちなみに
こちらのデザインは
もともとは
御開帳限定の御朱印帳のために
描かれたそうです。
「御縁守」は
縁結びお守り
と解釈してもいいだろうと
個人的には思っています。
3つの梵字で一光三尊阿弥陀如来を表現
裏面です。
「御縁守」の左下に
「善光寺大勧進」の文字。
上には梵字が3字書かれています。
中央の梵字は「キリーク」と読みます。↓
阿弥陀如来という意味です。
右の梵字は「サ」と読みます。↓
観音菩薩を意味します。
左の梵字は「サク」と読みます。↓
勢至菩薩を意味します。
この梵字3文字で善光寺の本尊である
一光三尊阿弥陀如来を表しています。
梵字はすべて貫主
(かんす/善光寺大勧進のトップの方)さんの書だそうです。
また
梵字、お守りの名前、寺名が
赤字で書かれています。
仏教では如来の精神や智慧を青・黄・赤・白・黒の
5つの色で表すとされており、
(青の代わりに緑、黒の代わりに樺色や紫を使うことがあります)
赤は如来の血液の色。
大いなる慈悲の心で
人々を救済することが止まることのない、
精進(しょうじん)を表すのだそう。
この「御縁守」には
そういった裏テーマも含まれているのかもしれません。
ちなみに真言密教では
赤は阿弥陀如来を表すそうです。
ただ、
善光寺はどこの宗派にも属してはいませんし、
善光寺大勧進は天台宗ということで
これは関係なさそうです。
644年の創建以来、無宗派である善光寺の住職は
「善光寺大勧進貫主」と「善光寺大本願上人」の両名が務めることになっています。
「大勧進」は天台宗の大本山、「大本願」は浄土宗の大本山です。
善光寺大勧進のお守り紹介はこちら
善光寺大勧進とは以下のようなところです。
本堂には開山である本田善光、妻の弥生、息子の善佐が安置
善光寺の仁王門を入り、
仲見世通りをまっすぐ進み、
善光寺の山門の手前左側。
そこに
善光寺大勧進があります。
こちらが大門です。↓
1789年(寛政元年)、初代立川和四郎の作。
10万石の格式ある門といわれております。
大門を入ると
正面に萬善堂といわれる本堂があります。↓
十一間四面の御堂で
正面に本尊善光寺如来、
左に永代過去帳、
右に開山である本田善光(よしみつ)、
妻の弥生(やよい)、
息子の善佐(よしすけ)が安置されています。
本堂の階段の左脇に
「賓頭盧尊者(びんずるそんじゃ)」がおられます。↓
通称、撫で仏。
このお像を撫でた手で
自分の悪いところをさすると
病気が治るといわれています。
いろいろな方が撫でているので
ツルツルです。
護摩堂です。↓
天台宗の僧である智証大師(円珍)の御作を
伝える不動尊を中心に愛染明王、
元三大師(天台宗僧侶の良源)の
尊像が奉安されています。
八角形の形をした地蔵堂は
正式名称を
延命福徳地蔵菩薩堂といいます。↓
その名のとおり
福徳地蔵菩薩像が安置されています。
ベンチがとても印象的だったので
写真を撮りました。↓
不動明王(おそらく)のイラストが
ポップです。
このような楽しげな絵を飾ることを良しとする
善光寺大勧進の懐の深さに感服です。
授与所です。↓
こちらで様々なお守りを
手に入れることができます。
昔ながらの建物の風合いが激シブですね!
善光寺大勧進は
善光寺、善光寺大本願と近いので
セットで参拝を!
そして
長野観光を楽しんでもらえたらと思います!
住所:長野県長野市元善町492
アクセス:JR長野駅より「善光寺方面行き」バスに乗り、善光寺大門のバス停で下車。
https://daikanjin.jp/
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