【富士山本宮浅間大社の御守】悠然たる富士からご神威を頂戴する

静岡
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浅間神社のお守りといえば、富士山が描かれていないと始まらない

お守りコレクションblog
第191回目は静岡県富士宮市にある
富士山本宮浅間大社の「御守」です。
初穂料1000円(授与時)。

富士山がドンと強調されたお守りです。

浅間神社といえばやはり富士山。
富士山といえば山頂の雪。
雪景色がしっかりと表現され、
中腹に下がるにつれて
グラデーションになっているのが匠みな演出です。

富士山の絵柄の下には
「冨士」と「本宮」の文字が金色で書かれています。
本来の神社の名前が「富士山本宮」であって、
「山」が抜けているのは
文字のバランスなのかなと思います。

「御守」は紫と朱色の2種類あり、
わたくしは紫をいただきました。

朱色は燃えるような生命の色彩ともいわれ、
魔除けや不老長寿を象徴するとされています。
紫もまた古くから用いられ、
「高貴」「上品」「神聖」「神秘」を司る色として
好まれてきました。
どちらも神社仏閣にはなじみ深いもの。
選ぶのは非常に難しかったのですが、
雪が積もる富士山とのバランス、
目への優しさなどから、
紫を拝受した次第です。

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富士山の頂上は誰のもの? 富士山本宮浅間大社のもの!

裏面です。

小葵文の柄に「浅間大社」の文字。
小葵文はお守りコレクションblogでも
何度も登場しているメジャーな文様です。

よく見ると
「浅」が旧漢字の「淺」になっています。
細かいことですが、
旧漢字を使用するとお守りに深みが出ますね。
そもそもお守りはありがたいものなのですが、
それがもっと増すような気がします。

富士山本宮浅間大社は全国に1300余りあるといわれる
浅間神社の総本宮。
駿河国一宮であり、
しかも
富士山の8合目以上の約385万m2
土地も所有しています。

「富士山の頂上は誰のものか?」
富士山本宮浅間大社のもの!
なのです。
国のものではありません。

そのような神社ですから、
小手先なしの
富士山が大きく描かれたシンプルなお守りを
いただいて大正解だったと思います。

富士山本宮浅間大社とは以下のようなところです。

富士山本宮浅間大社:トップ
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一の鳥居に納まる富士山にアッパレ!

富士山本宮浅間神社の一の鳥居は
静岡県富士山世界遺産センターの前に建っています。↓

角度を変えて撮影すると
鳥居の奥にすっぽりと富士山が収まります。↓

鳥居と富士山のコラボは実に縁起がいい!
アッパレ!

一の鳥居の高さは16m。
もともとは1934年にJR富士宮駅前に設置されました。
しかし1981年に撤去。
2006年に静岡県富士山世界遺産センターの前身となる
富士山せせらぎ広場に建てられました。

一の鳥居から富士山の方角へ向かって歩き、
「お宮横丁」を超え、
大通りを渡ると二の鳥居へ到着します。↓

社号標と並ぶように建っており、
こちらが実質的な入り口となります。

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春は参道にて桜の花がお出迎え

二の鳥居を入ると参道になります。↓

訪れたのが桜のシーズン後半戦でしたが、
しっかり咲いていました。

三の鳥居です。↓

石造りの白い鳥居です。
その奥には出店が。
訪れた時間帯はまだ準備中でした。

参道一帯は桜が咲き放題。
いい季節に来られたことに感謝です。↓

参拝者が吸い込まれるように楼門へと入っていきます。↓

鏡池には水辺を覆うように
桜の花びらがたくさん。
散ってもなお美しいです。↓

山のように1か所に積もる桜の花びら。
池へと流れ込む水流の影響です。↓

「桜の馬場」沿いに咲く桜も見事です。↓

春爛漫。春風駘蕩。

「浅間」と名のつく神社のご祭神は
木花咲耶姫命(このはなさくやひめ)。
桜はご祭神の「さくや」という名前の一部が
「さくら」に変化したものだともいわれています。
だから
浅間神社にはたくさんの桜が植えられているのですね。

楼門です。↓

楼門は間口4間(横幅約7.27m)、
奥行き2間半(約4.55m)、
高さ6間半(約11.83m)の2階入母屋造。
かなり大きい門であります。

楼門に掲げられた扁額は
聖護院入道盈仁親王(しょうごいんにゅうどうえいにんしんのう)の御筆。↓

1819年(文政2年)に制作されたものだそうです。

楼門をくぐります。↓

別世界が広がっていそうで
ワクワクします。

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楼門、拝殿、本殿とも関ケ原の戦い後に徳川家康が造営

楼門を入ると目の前には拝殿。↓

海外からの観光客が次から次へと訪れ
お賽銭箱の前に行列を作る中、
ほんの一瞬だけ、誰もいなくなる時間帯がありました。
そのタイミングで速撮です。

第7代孝霊天皇の時代、
富士山が大噴火をしました。
住民は地域を離れ、荒れ果てた状態が長期に及んだそうです。
第11代の垂仁天皇はこれを憂い、
山足の地に浅間大神を祀り、
山霊を鎮められました。
というのが「富士本宮浅間社記」による
富士山本宮浅間大社の起源です。

その後は木花咲耶姫命による
姫神の水徳をもって噴火が静まり、
平穏な日々が送れるようになったと伝えられています。

富士山を鎮めるために
浅間大神をお祀りしたのは富士山本宮浅間大社が最初。
このことが全国にある浅間神社の起源となっているそうです。

拝殿は徳川家康が造営。
静岡県の有名文化財に指定されています。

お賽銭箱には社紋が入っています。↓

こちらは「棕櫚」といい、
大宮司家である富士氏の家紋と同じです。

境内にも桜がたくさん。
全体的に葉桜が多かった印象です。↓

有名な「信玄桜」はすでに花が終わり、
緑色になっていました。↓

武田信玄が手植えをしたとされる
江戸彼岸の枝垂れ桜は
現在二代目なのだそう。
境内のソメイヨシノよりも先に咲くということで
花を見ることができず残念でした。。

こちらの桜は葉っぱよりも
まだまだ花びらのほうが勝っていました。↓

その下には
「南極の石」と「火山弾」があります。
こちらが「南極の石」。↓

第七次南極観測船「ふじ」の乗組員により採取された石。
何億年もの歳月をかけて
南極の奥地から氷河に乗って流出し、
地吹雪によって風化したものなのだそう。

だらりと垂れ落ちているようにも伺える表面は、
何十もの顔が封じ込められているようにも見えて、
背筋がゾッとしてしまいました。

「火山弾」です。↓

富士山噴火の際に
地中の岩漿(がんしょう)が火熱によって溶け、
空中に吹き上げられて
落下したときに酸化して冷却したもの。
大きくて形が整っているのは
大変珍しいのだそうです。
重さは約100kg。

拝殿の奥には本殿が見えます。↓

二重楼閣が美しい本殿。
檜皮葺(ひわだぶき)の浅間造りです。
こちらも徳川家康が造営したもので、
国の重要文化財に指定されています。

ちなみに家康は
関ケ原の戦いに勝利したあと、
本殿、拝殿、楼門を造営。
さらには
境内全体の整備もしたそうです。

そういえば
ここは浅間「神社」ではなく、浅間「大社」といいます。
平安時代に作成された「延喜式神名帳」には
「浅間神社」とだけ記載されており、
明治時代には「富士山本宮浅間神社」が正式名でありました。
1982年(昭和57年)から現在の
「富士山本宮浅間大社」となったといいます。

富士山由来の霊水をいただき心身をお清め

拝殿を右へ行き、東門を出ると
水屋神社があり、湧玉池(わくたまいけ)が
広がっています。

水屋神社です。↓

左側には水汲み場がズラリと並んでいて↓

水筒やペットボトルに入れて持ち帰ることができます。
水屋神社を参拝したのちに、
水を汲むのが手順とされています。

こちらの水は富士山からの天然水。
日常の飲料水としても使用されていますが、
気になる方は沸騰してから
飲んでくださいとのことです。
2008年に「平成の水百選」に選ばれた
おいしい清水です。

湧玉池です。↓

富士山の湧き水からなる池。
透明度が高く
鏡のように木々の緑が反射していました。
奥に見える朱色のお社が水屋神社です。

1日約20万トンの水が
富士山から流れ込んでいるそうです。
年間を通じて水温は約13℃。
かつて富士山登山者は
この霊水で禊ぎをしてから登山するというのが
習わしだったといいます。

その名残でしょうか。今でもそうなのでしょうか。
「祓所」の看板が立っています。↓

霊水がどんどん湧き出て、
どんどん流れていきます。↓

富士の水によって作り出された、
広々とした神秘の池。
湧玉池は国の天然記念物に指定されています。↓

これだけ美しいと手をつけたくなります。

ひんやりして気持ちいい。
霊水、麗水、冷水――
どの字を当ててもピッタリ当てはまります!

池に架かった神路橋では結婚式の撮影が行われていました。↓

やっぱり神前式はいいですね!
和装が素敵です。
若いカップルはもちろん、
年配の方の結婚式にもハマります。
継承されるべき日本文化です。

富士山本宮浅間大社は
「咲良(さくら)みくじ」(300円)が人気です。
水に浸すと言葉が浮かび上がってくるもので、
湧玉池のすぐ近くには
それを結ぶおみくじ掛けがあります。↓

足元に桜の時期だけの粋な計らいがありました。↓

一度目に通ったときには
ハートマークの内部に何か所が穴が開いていたのですが、
2回目に通ったときは
花びらの量が増えて、穴がふさがっていました。↓

こういうサービス精神、
わたくしは好きです!

最後に。
神社に隣接した神田川ふれあい広場から
見える富士の絶景をどうぞ。↓

神社参拝をしながら
富士山の偉大なるパワーを
ずっとずっといただいている
そんな実感。

このような間近な距離に富士山がある日常とは
いかなるものなのか。
この地で暮らせば
あの山のようにスケールの大きい人間に
なれるのでしょうかね。

住所:静岡県富士宮市宮町1-1
アクセス:JR身延線「富士宮」駅より徒歩約10分
http://fuji-hongu.or.jp/sengen/index.html

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