手作り感のある風合いが懐かしく優しいイメージ
第88回目は北海道函館市にある
船魂(ふなだま)神社の「舵守」です。
初穂料700円(授与時)。
航路、交通、そして進路。
自分で舵を取るべきものに対して、
良い方向、良い道へと到達できるように
祈願するお守りです。
船舵の中心部が社紋になっているのが
オシャレですね。
お守りのデザインがレトロです。
見たことはありませんが、
昭和初期のお守りではないかと思うほどです。
船舵が正円ではなく、
ほんのり左右非対称になっているところや
波を表現する線が
先細になっているところや
「舵守」の書体に
人が書いたぬくもりを感じるところや
生地が真っ白ではなく、
ややクリームがかっているところなど、
お母さんの手作り感があるんです!
「頑張るんだよ、辛かったらいつでも帰っておいで」
と呟きながら
旅立つ子どものカバンにそっとお守りを忍ばせる。
我が子を心配しながらも
都会へ送り出す母親の優しさを想像してしまうのです。
御祭神の塩土老翁神は良き道を示してくれる神様
裏面です。
波の文様を見ると
吉祥和柄の青海波を応用した形とも
解釈できそうです。
正面には「船魂神社」の文字が入っています。
おもて面の「舵守」とは違って
力強い書体となっており、
この使い分けにこだわりを感じます。
船魂神社の御祭神である
塩土老翁神(しおつちのおじのかみ)は
海幸・山幸神話においては山幸彦に、
神武東征神話においては神武天皇に、
それぞれ助言を与えて
良い方向へと導いた神様。
「舵守」はそんな神様の
ご神徳がある
お導きお守りです。
また
導きは「運を開く」ことにも繋がるので
開運お守り
ともいえます。
船魂神社のお守り紹介はこちら
船魂神社とは以下のようなところです。
義経伝説が語り継がれる北海道最古の神社
北海道最古の神社である船魂神社。
創建は1135年(保延元年)です。
船魂神社は函館のフォトジェニック、
八幡坂近くにあります。↓
銅鳥居です。↓
神社はのどかな場所にひっそり佇んでいる印象です。↓
船魂神社には義経伝説という
言い伝えがあるそうです。↓
文治の末、
義経一行が津軽からこの地へ渡るとき、
逆波が起こり船が沈没する危機に見舞われました。
そのとき、
船魂明神の御守護によって
岸にたどり着くことができたそうです。
安堵してこの辺りを歩いていると
急に喉が渇き、
水を探すと童子の神が忽然と岩の上に現れました。
指差すほうを見ると、
清水が滾々(こんこん)と湧き出ており、
義経は喉を潤おすことができたといいます。
義経は改めて船魂様の御神徳に
感謝したと伝えられています。
義経伝説にちなんで
このようなものがあります。↓
社殿です。↓
崇徳天皇の時代(在位:1123年~1142年)、
融通念仏宗開祖である良忍上人が
この地に着き、
ここは神霊の宿る処と里人に伝えました。
そして
1135年(保延元年)に
海上安全を祈念して奉られたのが起源です。
船魂神社は函館七福神の
福禄寿を祀るところでもあります。↓
木彫りの小さな神様。
命が宿っていそうです。
船魂神社は「ふなだまさん」と愛称され、
北海道内のみならず、
全国各地の船に関わる方々の
守護神として崇敬されています。
また
大漁祈願、交通安全、開運厄除、八方除、
安産、学業成就、病気平癒等の
御利益があるともいわれています。
船魂神社から見た景色です。↓
海が見えて、
素晴らしいところに鎮座しているのが分かります。
レトロなデザインの
素敵なお守りがある船魂神社。
函館へ行く機会があれば
立ち寄ってお守りをいただいてくださいね!
住所:北海道函館市元町7-2
アクセス:函館市電「末広町」電停で下車し、徒歩約7分
https://www.funadama.com/
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